夏などの暖かい季節でのキャンプで気になるのが「虫」です。日常から離れて自然を楽しめるキャンプですが、自然には虫がつきもの。中には気をつけていないと身体に悪影響をもたらす危険な虫も存在します。
しかし、さまざまな虫除けグッズが販売されており、どれを選べば良いか分からない方も多いのではないでしょうか?
そこでこの記事では夏キャンプにおすすめの虫除けグッズを紹介します。具体的な虫除け対策や最強グッズを紹介していますので、参考にして夏キャンプを安全に楽しみましょう。
キャンプで気をつけるべき虫
キャンプで遭遇することの多い代表的な虫を紹介します。あらかじめ虫の知識があることで、実際に遭遇した場合でも落ち着いて対処できます。それぞれの虫の種類と特徴を以下の表にまとめました。
種類 | 生態 | 人への害 |
蚊 | 水場を好み、卵や幼虫、さなぎは水中で過ごす。そのため、川や排水溝、水たまりなどの水場が発生源となる。 | 吸血によるかゆみや不快感。感染症の媒介による健康被害(日本脳炎、デング熱など)。 |
ブヨ | ハエの仲間で、湿度を好み梅雨時期から9月ごろにかけて活発に活動する。渓流などの綺麗な水辺に生息しており、川沿いのキャンプ場などで多く発見される。 | 皮膚を咬みちぎって吸血するため、噛まれると流血や水脹れなどの症状が発生する。吸血直後は症状が比較的少ない場合があり、翌日以降に患部が赤く腫れ、激しい痛みや発熱などを引き起こす可能性がある。 |
スズメバチ | 主な生息場所は森林や雑木林だが、近年では都市部でも頻繁に目撃される。7月から10月頃に活性化し、危険性が高まる。特にオオスズメバチは縄張り意識が高く、巣に近づくだけで攻撃されることもあるので注意が必要。
柔軟剤や香水、整髪料などの匂いに反応することや、黒い物を襲う習性がある。 |
刺されると激しい痛みが発症し、赤く腫れる。初めて刺された場合、通常は1日以内で症状が治る。しかし、2回目以降の場合は、アナフィラキシーショックと呼ばれる、呼吸困難や腹痛、意識消失、血圧低下などのアレルギー反応が加わり、最悪死に至る可能性がある。 |
蛾 | 蛾は蝶と異なり、夜行性で明るい光に集まる習性がある。静止する時は蝶のようにハネを立てずに広げて止まる。 | 毒針毛に刺されると、赤く腫れかゆみが発症する。水脹れや発疹が現れ痒みや痛みが数週間続く場合がある。 |
ムカデ | 湿気の多いジメジメした場所を好み、日中は落ち葉やブロックの下などに潜んでいる。夜行性で日が落ちるとエサを求めて活発になる。捕食性の虫で、クモやミミズなど小さな昆虫をエサとする。 | 自分から人を襲うことはないが、うっかり触ってしまうと噛まれる危険性がある。強い毒性を持っているため、噛まれると赤く腫れ激痛が走る。痺れや痒みなどを引き起こすこともある。 |
マダニ | 野生動物から吸血するため、落ち葉や植物の先端などに潜伏している。成虫は春から夏にかけて活発になり、若ダニや幼ダニは秋から冬にかけて活発になる。 | 吸血は数日から2週間と長期間に及ぶことがあり、吸血時には口下片という部分を皮膚に差し込みセメント物質を流し込んで固めてしまう。 |
アブ | 山や川辺などの自然豊かな場所に生息している。気温が18〜30度の時に活発に活動する。飛行速度が速く、体温や二酸化炭素に反応して集まってくる傾向がある。 | 産卵前の栄養摂取を目的とし、皮膚を切り裂いて出血したものを吸血する。痛みを強く感じ、かゆみや腫れなどを引き起こすこともある。 |
ハエ | 動物の排泄物や死骸、腐った食品などからタンパク源を摂食して繁殖する。人の生活環境に生息する。 | 病原菌の媒介。病原菌やウイルスなどを運ぶ。 |
毒性のある虫に刺された時の応急処置
刺されたことに気づいたらすぐに患部をつまんで、出来るだけ毒をしぼり出します。この時、「ポイズンリムーバー」と呼ばれる、毒を吸い出す道具を準備していると安心です。
また、針が刺さったままの場合は、ピンセットなどを使用し取り除きましょう。ポイズンリムーバーがない場合は、患部を水で洗い流し、出来るだけ毒をしぼり出すようにします。この時、症状を広げないためにも、擦らないようにしましょう。
水で洗い流した後は、患部が腫れていれば氷などで冷やし、その後、ステロイド系の外用薬を塗ります。
キャンプでは、毒性のある虫に刺される可能性もあるので、救急セットを常備しておくことで、安心してキャンプを楽しめます。
応急処置後の経過観察
刺された直後は平気でも、翌日から数週間後に患部が大きく腫れ上がることや、発熱や蕁麻疹、呼吸困難などの症状を発症する危険性があります。このような症状が出た場合は、速やかに病院へ行き受診しましょう。
数週間後に、感染症などが発覚する場合もあるので注意が必要です。
キャンプでの虫除け対策
キャンプでの虫除けに有効な対策は以下の通りです。
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それぞれ詳しく解説しますので、ポイントを押さえてキャンプで実践してみましょう。
長袖・長ズボンを着用する
長袖や長ズボンを着用して、出来るだけ肌を露出しないことが大切です。夏といえば、半袖短パンにサンダルといった格好が定番ですが、キャンプでは危険なファッションといえます。
虫は肌の温度や汗の匂い、呼吸時の二酸化炭素などに反応して近づいてきます。出来るだけ肌を露出せず、汗をかいた時はすぐにタオルなどで拭き取るようにしましょう。
香りに気をつける
フローラル系の甘い香りは、虫を引き寄せるので注意が必要です。キャンプでは以下のような香りには注意し、出来るだけ使用しないようにしましょう。
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フローラ系とは反対に虫が嫌うとされる匂いには、ハーブ系や柑橘系などがあげられます。主に以下のような香りがあり、虫除けとして使用するのにおすすめです。
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ランタンの配置を工夫する
ランタンの配置を工夫することで虫除け対策になります。例えば、サイトから少し離れた場所に光の強いメインランタンを設置し、テーブル付近には手元が見える程度の明かりの弱いサブランタンを設置するだけです。そうすると、光の強いランタンに虫が寄りやすく、テーブル付近に虫が寄りにくくなります。ランタンの配置を意識するだけでも虫対策になるのでおすすめです。


ゴミは蓋付きのゴミ箱へ
蓋付きのゴミ箱にゴミを捨てることも虫対策では重要です。生ゴミなどの匂いが気になるゴミは虫が寄ってくる原因になります。蓋付きのゴミ箱であれば、匂いが発生しにくいので虫が寄り付きにくくなります。
また、虫だけでなく動物からの被害を防止することにもつながるので、生ゴミなどは蓋付きのゴミ箱に捨てるのがおすすめです。
スクリーンタープを使用する
メッシュのスクリーンタープを設営することで虫の侵入を防ぎ、快適な空間を作れます。側面がメッシュなので涼しく、虫へのストレスも少なく開放感も損ないません。
コットを使用する
キャンプマットのみのロースタイルでは虫が気になるといった人はコットを使用するのがおすすめです。就寝する際など、コットを使用することで高さを出し、出来るだけ地面からの虫を寄せ付けないようにすることができます。
虫が少ないキャンプ場でキャンプをする
そもそも虫が少ないキャンプ場を選ぶのもひとつの手です。
標高の高いキャンプ場
標高の高いキャンプ場では、気温が低いことや水場が少ないといった理由から虫が生息しにくいという特徴があります。
また、標高が100m上がるにつれ気温が0.6度下がると言われており、夏場の暑さ対策としてもおすすめです。標高の高いキャンプ場は空気が澄んでおり、夜空の星が綺麗に見えるのもおすすめポイントです。
自然が少ないキャンプ場
当たり前かもしれませんが、自然が少ないキャンプ場では虫が生息する場所が限られてくるので虫の数も少なくなります。自然が少ないキャンプ場の特徴として以下のようなものが挙げられます。
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川や池などの水場付近には虫が発生しやすい特徴があります。特に蚊などは水場に産卵するため、必然的に蚊が多くなります。
また、草木を食す虫も多く、虫が少ないといった観点ではサイトの地面は芝生ではなく砂利などのキャンプ場がおすすめです。
キャンプの虫除けグッズの選び方
キャンプの虫除けグッズの選び方は以下の通りです。
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それぞれ詳しく解説しますので、自分に合った虫除けグッズを選びましょう。
虫除け線香で選ぶ
広範囲にわたって効果のあるのが虫除け線香です。サイトを囲うように数箇所に置くことで虫がサイトに寄り付きにくくなります。
また、多人数でのキャンプでは一人ひとりの足元に置くことで、それぞれの場所で効果を発揮してくれるのでおすすめです。
虫除けスプレーで選ぶ
虫除けスプレーには様々な種類があり、それぞれ用途が違います。
自分用のスプレー
自分に吹きかけるタイプのスプレーです。腕や足、首元などに吹きかけることで蚊やブヨなどから肌を守ってくれます。スプレーを肌に吹きかけた後は、まんべんなく液体を伸ばすのがポイントです。ムラがあると虫に刺されやすくなってしまうため注意しましょう。
地面用のスプレー
地面に吹きかけるタイプのスプレーです。アリやムカデなどの地面を這うような虫に効果があります。テントやサイトの周りを囲うように途切れることなく地面に吹きかけるのがポイントです。
スプレータイプの他にジェルや泡タイプの商品もありますが、キャンプ場のルールなどをあらかじめ確認し使用しましょう。
空間用のスプレー
テント内やインナーテント内に吹きかけるタイプのスプレーです。テントの中には出来るだけ虫を入れたくないと考えている方におすすめで、テント内の空間にワンプッシュするだけで効果を発揮します。
テントを設営したらまずワンプッシュするのがポイントです。その後、就寝する前にもワンプッシュしておくと安心です。
虫除けプレートで選ぶ
プレート型で吊るすだけで虫除け効果を発揮します。プレート内部の薬剤が揮散することで効果を発揮し、虫除け線香などの煙が苦手な人におすすめです。主に蚊やチョウバエ、ユスリカなどの小さな虫に効果があります。
虫除けとんぼで選ぶ
スプレーなど薬剤を体に塗布することに抵抗のある方には、虫除け用とんぼの模型がおすすめです。トンボの中でもオニヤンマは日本最大最強の肉食トンボであり、ハエや蚊、アブ、スズメバチなどの天敵とされています。
サイトの目立つ場所に設置したり身につけたりすることで、虫が寄って来にくくなるとされています。
虫除けランタンで選ぶ
虫除けランタンもスプレーや蚊取り線香などを使用するのに抵抗のある人におすすめです。蚊などの虫をおびき寄せて感電死させるものや、薬剤シートを加熱することで有効成分を揮散させ虫除け効果を発揮するものなど様々あります。
ライトの役割を果たしながら、虫除け効果も発揮する一石二鳥のアイテムです。就寝する際に蚊取り線香などの火気をテント内に入れるのに不安のある場合でも、安心して使用できます。
キャンプの虫除けグッズおすすめ12選
キャンプでおすすめの虫除けグッズを紹介します。様々な種類の最強グッズを紹介していますので、自分に合った虫除けグッズを見つけてみてください。
【児玉兄弟商会】パワー森林香
タイプ | 適用害虫 |
虫除け線香 | ユスリカ、チョウバエ、アブ |
キャンプの虫除け線香のど定番アイテムです。パワー森林香は林業などの山のプロ達が愛用しているほど強力な線香で、夏のキャンプでも活躍すること間違いありません。
携帯防虫器もセットになっていますので、すぐにキャンプで使用できます。
[パワー森林香の口コミ]
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【アース製薬 コールマン】アース極太虫除け線香
タイプ | 適用害虫 |
虫除け線香 | ユスリカ、アブ、ブユ(ブヨ) |
アース製薬とコールマンのコラボ商品です。通常の線香よりも太さと煙の量が3倍もあり、屋外でも効果を発揮するパワフルさが特徴です。
コールマンデザインの吊り下げ可能な線香皿もセットになっているので、これさえあればキャンプですぐ使用できます。キャンプに馴染むデザインになっているので、雰囲気を壊すこともありません。
[アース極太虫除け線香の口コミ]
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【アース製薬】サラテクト
タイプ | 適用害虫 |
自分用虫除けスプレー | 蚊、ブユ(ブヨ)、アブ、ノミ、イエダニ、マダニ、サシバエ、トコジラミ(ナンキンムシ)、ヤマビル |
肌に塗布するタイプの虫除けスプレーです。パウダーインなので付け心地がサラサラで、水や汗にも強いので長く効果を発揮します。
蚊をはじめトコジラミなど様々な虫に対応しています。
[サラテクトの口コミ]
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【アース製薬 コールマン】はだまも
タイプ | 適用害虫 |
自分用虫除けスプレー | 蚊、ブユ(ブヨ)、アブ、ノミ、イエダニ、マダニ、サシバエ、トコジラミ(ナンキンムシ)、ヤマビル |
アース製薬とコールマンのコラボ商品で、4種のうるおい成分を配合した、お肌に優しい虫除けスプレーです。キャンプに持っていっても馴染むかっこいいデザインなのも特徴。
こちらも、蚊をはじめ様々な虫から肌を守ります。
[はだまもの口コミ]
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【フマキラー】ヤブ蚊バリア
タイプ | 適用害虫 |
地面用虫除けスプレー | ヤブ蚊、マダニ |
地面に噴射するタイプの虫除けスプレーです。サイトやテントの周りを囲うように噴射することでバリアを張り、蚊などが近寄ってきにくくなります。
水タイプなので、植物にかかっても無害で安心です。
[ヤブ蚊バリアの口コミ]
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【住友化学園芸】イヤな虫バリア
タイプ | 適用害虫 |
地面用虫除けスプレー | アブ、ブユ(ブヨ)、ユカカ、ユスリカ、チョウバエ、コバエ、アリ、クモ、赤ダニ、ムカデなど |
地面に噴射するタイプの虫除けスプレーです。虫に直接スプレーを噴射して退治することもできます。
安心の水性タイプで、植物にもやさしく、火を扱う場所でも使いやすいです。
[イヤな虫バリアの口コミ]
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【KINCHO】蚊がいなくなるスプレー
タイプ | 適用害虫 |
空間用虫除けスプレー | 蚊 |
空間用の虫除けスプレーです。テントの中にワンプッシュするだけで、薬剤がテント内に広がり蚊が寄ってきにくくなります。無香料で24時間効果が持続し、就寝時に蚊に刺される心配が減ります。
[蚊がいなくなるスプレーの口コミ]
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【アース製薬 コールマン】アースノーマット
タイプ | 適用害虫 |
蚊取り器 | 蚊 |
アース製薬とコールマンのコラボ商品で、どこでも使える電池式の蚊とり器です。低刺激で無臭タイプなので、小さなお子様がいても安心して使用できます。
また、コールマンの特別仕様のデザインなので、キャンプにもおすすめの商品です。
[アースノーマットの口コミ]
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【KINCHO】虫コナーズ
タイプ | 適用害虫 |
虫除けプレート | 蚊 |
カラビナフック付きで、様々な場所で使用できる虫除けプレートです。キャンプなどのアウトドアにおすすめで、カバンやギアケース、テント内のランタンフックなどに吊り下げることで、手軽に蚊から身を守れます。
コンパクトタイプなので持ち運びも簡単で、雨にも強いので安心です。
[虫コナーズの口コミ]
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【WAQ】REPELLENT LANTERN
タイプ | 適用害虫 |
虫除けランタン | 蚊 |
キャンプメーカーのWAQから販売されている、蚊除け機能搭載のランタンです。薬剤シートをランタンにセットし、加熱することで薬剤を揮散させ効果を発揮します。
また、無段階で調整可能なランタンとしても使用できるので、これさえあれば明かりと虫除けの2役こなせます。
[REPELLENT LANTERNの口コミ]
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【Onefun】電撃殺虫器
タイプ | 適用害虫 |
虫除けランタン | 蚊、ハエ、蛾 |
蚊やハエなどを誘き寄せて感電死させる電撃殺虫器です。殺虫モードの他にキャンプランタンとしても使用でき、IPX6と防水性能も高いためアウトドアでの使用でも安心です。
また、SOSモードに加え、据え置きや吊り下げどちらでも使用できるなど機能性抜群なランタンといえます。
[電撃殺虫器の口コミ]
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【JQDY】オニヤンマ
タイプ | 適用害虫 |
虫除けとんぼ | 蚊、ミツバチ、スズメバチ、蝶々、蛾、アブ、バッタ、カマキリ、ハエなど |
オニヤンマ型の模型です。オニヤンマは、日本最大最強の肉食トンボで、蚊やハエ、ハチなど多くの虫の天敵として知られています。そんなオニヤンマの模型を身につけることで、手軽に虫除け効果を得られます。
安全ピンやストラップ付きなので、様々な場所に取り付けられます。
[オニヤンマの口コミ]
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キャンプの虫除けグッズおすすめ12選【まとめ】
夏キャンプでは、しっかり虫除け対策をしていないと思わぬ怪我につながるかもしれません。今回ご紹介した虫除け対策や虫除けグッズを活用して、安全にキャンプを楽しみましょう。
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